米の需給に関する情報

令和6年産飼料用米種子の確保にむけて

2023年9月15日

令和6年産からの国の飼料用米支援方針の見直しに伴い、多収品種の種子の需要が高まる見込みです。 そのため、令和6年産の種子の確保に当たっては、転用種子や自家採種種子の活用もご検討ください。 ただし、種子を生産・利用する際は、種子伝染性の病害の対策、種苗法の遵守などに注意が必要です。

飼料用米の収量アップを目指して適切な栽培管理を

令和6年産以降の助成制度の変更を踏まえ、多収品種を作付ける
地力の低いほ場は避け、土づくりや適切な肥培管理を行う
病害虫の適切な防除を行う(ウンカ、カメムシ、いもち病など)
イネ縞葉枯病多発生地域(県西・県南の一部地域)では、抵抗性品種を作付ける
イネ縞葉枯病抵抗性の品種例(飼料用品種) 月の光、夢あおば

茨城県としては、現在、県の奨励品種となっている「夢あおば」と知事特認品種である「月の光」の種子生産拡大に向け準備を進めているところです。

令和6年産以降、飼料用米を一般品種で取り組んだ場合、助成単価が段階的に引き下げられます。なお、従来と同様の支援が受けられる多収品種に該当する品種(令和5年2月時点)とは、「月の光」と以下の21品種です。

品種名
いわいだわら、えみゆたか、オオナリ、きたげんき、北瑞穂、クサホナミ、たちじょうぶ、ふくのこ、ふくひびき、べこあおば、べこごのみ、北陸193号、ホシアオバ、ミズホチカラ、みなちから、モグモグあおば、もちだわら、モミロマン、夢あおば、 笑みたわわ、亜細亜のかおり

飼料用米として多収品種を作付けされている皆様へお願い
令和6年産飼料用米の種子確保について

令和6年産から飼料用米助成制度が変更されることに伴い、多収品種の種子の需要が高まる見込みです。このため、令和5年産で飼料用米として多収品種を作付けされ、次年産も作付けを予定される方は、自家採種による種子確保にご協力をお願いいたします。その際は、発芽不良や異品種混入を防止するため、以下の点に留意をお願いします。

本田管理

  • 健全な種子を生産するため、種子消毒を徹底します。
  • 倒伏防止のため、施肥窒素を1〜2割減肥し、中干しで田面を固めます。
  • 前年と異なる品種を作付し自家採種する場合、前年のこぼれ粒からの漏生異品種の混入を最小限にするため、雑草イネ防除に有効な除草剤を移植前から移植後に処理します。
  • 移植した株以外の稲はできる限り抜き取り、異品種の混入を防止します。作業は畦間が見通せる時期に行います。
  • 隣接田から苗が流れ込むこともあるので、特に水口付近は注意します。

収穫作業

  • 収穫適期は、穂首近くに緑色を残した籾が穂全体の5%程度になった頃、一般米の適期より2〜4日後です。早刈りは発芽率の低下に繋がります。
  • 収穫は、籾の水分が25%以下になったことを水分計で確認してから行います。籾水分が高い状態で収穫すると、籾の損傷や発芽不良が発生しやすくなります。早朝や降雨後の収穫は特に注意してください。
  • 倒伏した場所や成熟ムラの大きい場所からの採種は、発芽率の低下に繋がるので避けてください。
  • 作業中の籾詰まりや損傷籾の発生を防止するため、コンバインの作業速度は控えめにし、扱胴の回転数は通常より15%程度落として作業します。
  • コンバインは完全に清掃しても残粒付着の可能性があるため、刈り始めの1俵分程度は種子に用いません。

乾燥作業

  • 従来の循環式乾燥機を使用する場合は、送風温度40°C以下で時間当たりの乾減率0.7%以内で乾燥させます。
  • 遠赤外線仕様の循環式乾燥機を使用する場合は、必ず時間当たりの乾減率0.5%の「種子モード」で乾燥させます。標準モードで乾燥すると発芽率が著しく低下します。
  • 籾の水分は14.5%以下に仕上げます。

 

  • 異品種の混入を防止するため、コンバイン、乾燥機、運搬車、スクリューコンベアーなどは作業前に十分清掃してください。
  • 「オオナリ」や「北陸193号」など種子の休眠性が深い多収品種では、翌年の浸種前に必ず休眠打破を行ってください。

くわしい情報は、リーフレットをご覧ください。