米の需給に関する情報

需要に応じた米生産に係る基本指針

2022年12月16日

平成30年産から行政による生産数量目標の配分が廃止され、本県では生産数量目標に相当する数値を設定し、その達成に向け取り組んできました。
しかしながら、近年、米価が安定しており、今後もこの傾向が続くと考える生産者が多いことや、飼料用米が多収品種でも収量が伸びていないなどの影響により、飼料用米から主食用米に作付を戻す動きがみられることから、水稲農家の所得の確保と経営安定のため、引き続き、需要に応じた米生産を着実に進めます。

需要に応じた生産の必要性および支援制度の周知

全国および県内における米をめぐる状況や需要に応じた生産の必要性、国等の支援制度について、生産者の経営形態や規模に関わらず生産者全てに対し周知を図ります。

  • 飼料用米等の新規需要米や麦、大豆、野菜等の取組者に対する作付意向確認
  • 水田農業の担い手(認定農業者、集落営農、認定新規就農者)への周知
  • チラシやマスコミ、広報誌、ホームページ、SNS等を活用した広報活動
  • 説明会、研修会、検討会等あらゆる機会における周知
  • JAや集荷業者、農産物検査機関、農業委員、農地利用最適化推進委員等、農家に直接対応する者への周知・働きかけ
  • 重点推進対象市町村へのキャラバンや、生産者に対する戸別訪問等による推進

地域の実態と市場動向等を踏まえた「水田収益力強化ビジョン」の策定と実現

ほ場条件等の生産環境や担い手の状況など、地域の実態や課題に加え、品目ごとの需給見通しや産地での販売戦略等を踏まえ、水田農業の高収益化を図るために「何を(品目)どれだけ(作付規模)生産していくのか」等を記した、「水田収益力強化ビジョン」を策定し、そのビジョンの実現に向けて、関係者一丸となって取り組みます。

飼料用米

実需者への安定供給のため、専用品種・多収性品種の導入や品種特性にあった栽培管理の徹底等によって収量向上など生産性を高めるとともに、専用品種等による産地化により取組の定着化を進める。そのために早期から必要な種子の確保に努めるとともに、状況に応じて自家採種による確保を働きかけを推進

米粉用米

実需者との結びつきの強化を図りつつ、ニーズに合った加工適性の高い専用品種での取組拡大を推進

加工用米

実需者との結びつきに基づいた取組拡大を推進

輸出用米

実需者が求める品質・価格帯に対応した生産を推進するとともに、輸出に取り組む事業者や県内の輸出米協議会と連携して取組拡大を推進

麦、大豆、そば、飼料作物

実需者が求める品目・品種の生産と品質の確保、取組拡大を推進するとともに、地域の実情や品目の特性に合わせて、畑地化や連作障害回避に有効なブロックローテーション・田畑輪換の検討を促していく

野菜、花き、果樹等の高収益作物

ほ場条件や担い手の状況等、地域の特性や実情に応じて、水田農業高収益化推進計画の作成や畑地化を検討しつつ、需要がある品目の取組拡大を推進

生産性向上等による水田経営安定化に向けた取組の推進

転換品目の定着および本作化のため、収量・品質の向上技術やコスト低減技術の導入、規模拡大による効率化、土づくりなどにより生産性を向上し、所得の増加を図ります。

  • 新規需要米や加工用米については、地域に合った多収品種等の導入や、品種特性、生育に応じた適切な肥培管理、病害虫防除による収量・品質の向上と安定生産を推進。さらに、流し込み施肥や直は栽培、高密度播種育苗などコスト低減技術の導入とともに、早晩性の異なる品種導入による作期分散を推進
  • 新規需要米や麦、大豆、露地野菜などの土地利用型作物については、土地改良事業の活用や、農地中間管理事業を活用した農地の集積・集約化による規模拡大と生産性の向上を推進
  • 加工用米及び輸出用米、麦、大豆、高収益作物(加工、業務用)、子実用とうもろこしなど、国の水田リノベーション助成もしくは畑作物産地形成促進事業の対象作物については、事業を活用した低コスト生産の取組を推進
  • 緑肥など地力増進作物の作付等による土づくりを推進

需要に応じた米の生産・販売の推進に関する要領・要綱

  • 需要に応じた米の生産・販売の推進に関する要領

など、需要に応じた米の生産・販売の推進に関する要領・要綱は、農林水産省のホームページからダウンロードできます。

米政策関連 (農林水産省)