お知らせ

稲作経営者の皆さまへ 需要に応じた米生産について

2019年10月25日

農林水産省が公表した令和元年産米の作柄概況によると、北海道や東北の主産地において、作柄は平年を上回る見込みです。
このため、令和2年産の主食用米は、価格が下落する可能性があります。

来年の営農にむけて、主食用米から飼料用米、加工用米、輸出用米、園芸作物等への転換をご検討ください。

主食用米と飼料用米の10a当たり収入の比較

助成金額は令和元年度の内容です。令和2年度の内容については、令和2年1月下旬頃に公表予定です。

  主食用米
(コシヒカリ等)
飼料用米
(多収品種)
収量 500kg 600kg
販売単価(円/kg) 221円/kg 7円/kg
販売代金 110,500 4,200
助成金
(令和元年度)
戦略作物助成 92,700
多収品種の取組への加算 12,000
新規需要米生産性向上等の取組への加算 6,000
収入合計 (円) 110,500 114,900
さらに、地域によっては市町村単位の産地交付金も加算されます
  • 主食用米の収量は、ふるい目幅1.85mmベースでの平成28〜30年の3年間の県平均値。
  • 主食用米の販売単価は、平成28〜30年の3年間の相対取引価格から販売手数料を引いた額の平均値。
    飼料用米は、7円/kgと仮定。(出荷先により異なります)
  • 戦略作物助成金の金額は、茨城県の標準単収値を524kgと仮定。収量に応じて、80,000円から約167円/kgの割合で助成単価が増減。(上限・下限あり)

多収品種で飼料用米に取り組んだ場合、主食用米を上回る収入が期待できます。
さらに、収量674kg(新規需要米生産性向上等の取組への加算の最高助成額)の場合、収入合計は127,718円となります。

各種助成を活用し、需要に応じた米の生産・販売に取り組みましょう

新規需要米に取り組むメリット

  • 経営の安定化
    米価に影響される主食用米とは異なり、新規需要米等は手厚い助成を受けられるため、安定した収入確保に繋がります。
  • 労力の分散
    主食用米と熟期の異なる新規需要米等を組み合わせることで、収穫作業を分散させることができます。
  • 需要があり、確実な販売が見込める
    主食用米の需要は毎年約10万トン減少する一方で、飼料用米、輸出用米、加工用米、園芸作物等には需要があります。

助成を受けることができる品目・取組内容

飼料用米の作付けに対する助成
取組内容 交付単価(10a当たり)
戦略作物助成
※収量に応じて交付単価が変動
55,000〜105,000円
多収品種の取組への加算 12,000円
新規需要米生産性向上等の取組への加算 6,000円以内
輸出用米の作付けに対する助成
取組内容 交付単価(10a当たり)
新市場開拓用米
20,000円
新規需要米生産性向上等の取組への加算 6,000円以内
加工用米の作付けに対する助成
取組内容 交付単価(10a当たり)
戦略的作物助成
20,000円
加工用米の複数年契約の取組への加算 6,000円以内
園芸作物の作付拡大に対する助成
取組内容 交付単価(10a当たり)
園芸作物拡大加算
20,000円以内
  • 上記は令和元年度の助成内容です。令和2年度については、国の予算措置や国との協議により内容が変更となる場合があります。令和2年度の助成内容は、令和2年1月下旬頃に公表予定です。
  • 各種取組内容の要件の詳細は、お住まいの市町村の地域農業再生協議会へお問い合わせください。

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