令和3年度 茨城県水田収益力強化ビジョン

地域の作物作付の現状、地域が抱える課題

本県は、畑作物の導入が困難な水田が多い中にあって、排水対策やブロックローテーションなどを推進して麦・大豆等の畑作物の定着を図るとともに、飼料用米を中心とした新規需要米等による転作を進めてきたところです。

しかしながら、中食・外食を中心とした需要量の減少に伴い令和2年産の米価は下落し、令和3年産についても、令和3年4月末の全国の民間在庫量は前年同月を27万トン上回る高い水準となっており、更なる米価の下落が懸念される危機的な状況にあります。このことから、需要に応じた米生産を一層強力に進め、価格の安定により農家所得の確保を図ります。

また、農業者の減少と高齢化が進み、耕作放棄地が増加する中で、農地集積・集約化による規模拡大及びコスト低減を進め、経営安定を図る必要があります。

高収益作物の導入や転作作物等の付加価値の向上等による収益力強化に向けた産地としての取組方針・目標

本県では、これまで飼料用米を中心に主食用米からの転換を図ってきたが、近年、飼料用米の作付面積は頭打ちとなるとともに、水田における高収益作物の作付けは、排水不良の水田が多いことなどから限定的であり、約3,530haと横ばいで推移しています。

このような中、水田のフル活用を図りつつ、儲かる農業を実現していくためには、県・市町村の関係部局が連携し、生産技術・機械等の導入支援や生産基盤の整備を行い、高収益作物の導入を図っていく必要があります。

このことから、具体的な品目としては、トマト、たまねぎ、キャベツ、ねぎなど中食・外食において需要が拡大している品目やレンコン、カンショ等、本県の全国シェアが高く、水稲から転換することにより所得の向上が期待できる品目を中心に、地域の特性や実情に応じて導入を図ります。

また、子実用とうもろこしは畜産物生産に重要な濃厚飼料の1つであるが、大部分を輸入に頼っており、国産飼料へ転換することで、生産される畜産物の安心・安全といった付加価値を高めることにつながることから、その導入および拡大を図ります。

畑地化を含めた水田の有効利用に向けた産地としての取組方針・目標

水田の有効利用の推進を図るため、関係機関が連携して、水田における作付品目や水田の利用状況を調査し、畑地化支援の活用を促すことで、令和5年度までに畑地化の拡大面積130haを目指します。

また、高品質安定生産技術の指導や、畑作物の流通・消費拡大に向けた助言等の支援を行うとともに、畑地化に向けた情報提供や、補助事業を活用した基盤整備の支援等により、畑作物の拡大及び定着を図ります。